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一人静か

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03/19/18:35  写真

生まれつき反抗期で如何しようも無い、と思っていた娘が高校を卒業するやいなや東京へ。娘のわがままに泣かされ続けた私は、出て行ったら「お赤飯を炊いて祝おう!」そこまで思っていました。夜行バスで娘を送り出すと心にポッカリ穴が開き、涙も止まらず二階に上がることすら怖くなりました。あんなに喧嘩をしていたのに・・
昨年、成人式で帰って来た時は、「四角い私がまあるくなったよ。」余裕の笑顔で成長振りがうかがわれます。私が成人式で着た振袖を私以上に着こなし祖母に見せる事もできました。三年という月日が経ち娘の部屋で目にした物は、高校の卒業写真でした。実のところ私の卒業写真は実家の二階に有ります。その頃の私には、棄てることも出来ないけれどそばに置きたいほどでもありません。娘も同じ気持ちなのでしょうか?波乱万丈な母について来て娘は娘なりに苦労したはず、東京での新しい生活に必要無かったのでしょう。しかし、この年になってみると手元に在っても良いと思える。「二階の物は全て棄てるよ。」言っては見たもののこれは残しておこう。娘の部屋で見つけた写真立に誰を入れようか?迷ってアルバムを開いて見ると、所どころが歯ぬけに「ああ、好きな写真だけ持って行ったんだな、良かった。」「ばあちゃんを入れてあげれば」アルバムを捲る私のそばで、主人が言いました。本当は自分の亡き母を入れて側に置きたいだろうに、「うちのばあちゃんは色々な人が飾ってくれて、大事にしてくれているから良いよ。」多分、誰も飾ってくれないであろう、ばあちゃんの写真を探し娘の隣に飾りました。嬉しそうにばあちゃんは、ほくそ笑んでいます。
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