一人静か

あるお客様との会話

「奥さんええねえ、こんな優しい絵が毎日見れて」
「そうですか？でも私達もだいぶ年を取ってきたのでそろそろ夫にはヒットして欲しいわ～。一定のめどが立つまでなんて頑張ってきたけどいつになることやら・・そいで一気になる作戦を考えていたんですが・・」
「どうやって？」
《今、山口県は国体なんです。天皇陛下が来られた時、私が夫のポストカードを持って「お願いします。これをお土産にお持ち帰りください！」天皇陛下に近づいて大きな声で叫ぶんです。しかし当然途中で止められるでしょう。だけど私がそれでも叫んで「天皇陛下～！と言うとそこで、【バキュ～ン】警備の人に射殺されるかも？・・だけど、息絶え絶えに・・これを、これをお持ち帰り下さ～いって言うんです。これなら有名になれそうですよね。》私が言うと「クックッゥッ・・そんなストーリーなの・・私も女だからあなたの気持ちはわかるけど、それじゃあ、あなたが死んじゃうからダメでしょ？」涙を流され笑われた。
帰り際、私の手を握り占め「奥さん、旦那さんの絵のファンにもなったけど、あなたのファンにもなったわ。頑張って！」ありがとうございます。もう国体は終わったので次のストーリーを考え中。

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